授業紹介

母性看護学演習

3年生の母性看護学演習では、2024年度は「臨床推論能力」を高めるため、シミュレーション教育により実習場面や臨床場面をイメージできるような授業を行いました。学生たちに馴染みのあるVR(バーチャルリアリティ)教材なども使用しました。授業中に臨床場面をイメージできることで、学生の実習での緊張が少しでも緩和できればと考えています。

授業内で提示した事例は、全7事例です。学生は教員が作成したオリジナル教材「虎の巻」を見ながら、提示された場面でどのような観察、情報収集が必要か、予測されることは何か、「プランB(最悪の事態と対処法)」は何か、個人で検討後、グループでブリーフィング(患者の状態やケア内容・手順などをグループで共有するための打合せ)を行います。そして、指名されたグループメンバーたちが看護師になりきり、対象者に扮した教員に対してケアを行います。その後、グループでデブリーフィング(計画したケア内容の良かった点・不足点を振り返る)を行い、別の指定されたグループが、ブラッシュアップさせたケアを行いました。最後に、教員の解説とケアのお手本を見て、学生は実習に向けた臨床場面での「臨床推論」のイメージを膨らませていました。

7月9日(火)には、臨床推論で用いた事例をもとに技術演習を行いました。学んだ技術は、妊娠期の胎児の健康状態の判読、産後の全身観察、授乳の観察・介助、新生児の全身観察・バイタルサイン測定、オムツ交換・更衣です。事前学習を踏まえて、モデル人形で技術を体験することで、具体的なケア方法について学びを深め知識や技術を習得していました。さらには、技術の習得のみではなく、「プランB」を頭に浮かべながら対象者への声掛け内容を考えられている学生もいました。

秋学期の実習に向けて、安全に母子のケアを行えるよう学修を深めていきました。

 

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